宣伝会議が発行する『月刊 広報会議』が2012年12月より「周年イヤーの迎え方」の掲載を開始し、
2020年9月号までに69社を取り上げています。
450周年の西川産業はじめ各社の周年事業への取り組を当社なりにまとめたところ(最後尾に掲載)、さまざまな取り組みがなされ、時代とともにその内容が大きく変化していることがわかりました。
そこで、【連載】第二回は「周年事業の10分類」です。
今回、当社が集計対象とした「周年イヤーの迎え方」に登場する企業は冒頭に記した通り69社ですが、2015年1月までの22回分は1頁掲載であり、2015年2月から2頁掲載に変更されています。
このため情報量の違い、並びに取材者の視点の違いもあることから、本集計が正確に69社の周年事業を網羅したものではないことをあらかじめお断りしておきます。
また、施策の「内部向け」「外部向け」の仕分は当社の独自判断基準によります。
10分類の個別施策については次回以降で紹介します。
周年事業10分類では各施策を「外部向け」と「内部向け」と仕分しましたが、さらに企業の取り組み姿勢を「未来志向」と「伝統重視」に仕分してポジショニング図を作成してみました。
顧客・株主などのステークホルダーに対する「外部向け」よりは、グループを含めた従業員やその家族に対する「内部向け」施策がやや優勢のように見受けられます。
一方縦軸では、これまでの「伝統重視」から「未来志向」に軸足を移したとの記述が多くみられ、将来を見据えた施策に軍配が上がるようです。
最後に、取り上げた69社が何周年にあたるのかを見てみましょう。
媒体が取り上げる対象が必然として日本を代表する企業となることは止むを得ないところであり100周年が圧倒的に多くなっています。
次に多いのが意外にも50周年ではなく60周年でした。
日本人にとって人生の節目を還暦と位置づけていることと無関係ではないように思われます。
パナソニックは創業者・松下幸之助氏の方針で四半世紀ごと(25年)に周年事業を行います。
本集計で25周年が20周年を上回っているのはパナソニックの影響か、それとも既婚者の多くが現役時代に経験する銀婚式の影響でしょうか。
ちなみに、この1年(2020年10月~2021年9月)に区切りの周年を迎える企業を東京商工リサーチ社のCD Eyes50万社データで検索してみたところ
70周年を迎える企業が51社と圧倒的でした。
今回取り上げるのは、昔ながらの糸で製本されたノートを、日本の伝統模様を思わせる特殊用紙の専用ボックスにセットした商品です。
4種類(ブルー・グリーン・ホワイト・レッド)の糸色にあわせ、ボックスや用紙なども連動された色で設計しています。
この商品は、〝若い女性が親しい知人の記念日にプレゼントしたい文具〟をコンセプトに開発されたものです。
そうした製作意図が通じたのか、発売直後に某企業様から社員の誕生日のプレゼントとして採用いただきました。
現在は直販が主ですが、外苑前のおしゃれな文具店での取り扱いもスタートしました。
「4つの糸でおりこんだノート」