NEWS

ニュー・ポリシー
2024.11.06
新政策資料集大成『月刊ニュー・ポリシー』10月号

今号の資料数と注目資料

資料数
21資料(内閣3、内閣府3、総務省2、文部科学省3、厚生労働省3、経済産業省3、国土交通省1、環境省2、日本銀行1)[当誌掲載順]

★ 内閣 国土強靱化年次計画2024
★ 文部科学省 *次期ICT環境整備方針の在り方ワーキンググループ 取りまとめ
★ 厚生労働省 雇用政策研究会報告書 ~多様な個人が置かれた状況に関わらず包摂され、活躍できる労働市場の構築に向けて~
★ 経済産業省 イノベーション創出のための学びと社会連携推進に関する研究会 報告書 -共助により価値創造人材の育成を支える環境の構築に向けて
★ 環境省 環境研究・環境技術開発の推進戦略 ~「ウェルビーイング/高い生活の質」につながる経済社会システムの実現に向けて~(答申)-中央環境審議会-

さらに詳しい内容をお知りになりたい方には「期間限定閲覧用ID&パスワード」を発行いたします。こちらよりお問い合わせください。 なお月刊ニュー・ポリシーのサイトでは、過去の掲載資料をデータベースとして蓄えており、年月やキーワードで検索することが可能です。

*編集部注:次期ICT環境整備方針の在り方ワーキンググループ 取りまとめ
現行の環境整備方針が策定された後の経緯と、今回の取りまとめで提示された方針の基本的考え方について簡単に紹介します。

<現行の整備方針が策定されたあとの経緯等>

  1. 2017年度「平成30年度以降の学校におけるICT環境の整備方針」(現行整備方針)
    ➡これに基づく5カ年計画のもとで整備
  2. 5カ年計画の開始後、GIGAスクール構想の実現に向けた取組が開始
    ➡1人1台端末や高速ネットワークの整備が大幅に推進※新たなICT環境整備方針の策定には多くの論点が存在
    ➡2022年末に計画の年限が2024年末まで2年間延長
  3. 2021年1月「令和の日本型学校教育」の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~(答申)」中央教育審議会(「令和答申」)取りまとめ
    ➡2020年代を通じて実現を目指す学校教育を「令和の日本型学校教育」
     その姿は「全ての子供たち可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学び」
    ➡各学校において「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に充実し、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善につなげていくことが必要
    ➡「令和の日本型学校教育」の構築のためにICTは必要不可欠
  4. 2023年5月「デジタル学習基盤特別委員会」の設置
    ➡デジタル学習基盤の整備・充実やそれを活用した教育のデジタル化の推進について調査審議を行うための特別委員会
  5. 2023年3月 文部科学省「GIGAスクール構想の下での校務の情報化の在り方に関する専門家会議」取りまとめ(校務の情報化)
  6. 2023年6月16日 閣議決定「骨太の方針」
    ➡『国策として推進するGIGAスクール構想の1人1台端末について、公教育の必須ツールとして、更新を着実に進める』
  7. 2023年11月 閣議決定「経済対策」を受けた令和5年度補正予算
    ➡5年程度かけて端末を整備・更新するための基金を都道府県に造成する経費が計上
     現在、端末の整備・更新の手続が進行
  8. 2024年4月「教育DXに係る当面のKPI」(文部科学省)
    ➡①個別最適・協働的な学びの充実、②情報活用能力の向上、③学びの保障、④働き方改革への寄与のアウトカムにつなげていくために各種指標を設定
  9. 2024年6月21日閣議決定「骨太の方針」
    ➡GIGAスクール構想を中心とした教育DXの加速(着実な端末更新、通信ネットワークの着実な改善、地域間格差の解消に向けた伴走支援の強化、教育データの収集・分析・利活用の促進、校務DXの推進等)

 

<次期ICT環境整備方針の基本的考え方>

  1. 『円滑なクラウド活用を前提とした1人1台端末をはじめとする学校のICT環境は、これまでどおりの指導や学習を単に効率化するための付加的な整備ではなく、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実等を図る上で必要不可欠な学習基盤』であり、このことを『学校のICT環境整備の基本方針とすべき』
  2. 『次期方針においても、学習指導要領は現行のものが前提となる見込みであるため、現行整備方針の骨格を維持しつつ、1人1台端末など急速なICT環境の進展によって顕在化した課題に十分に対応するため、GIGA第1期の中間的な課題・成果のまとめや、外部環境の変化を十分に踏まえた改訂とすることが適当』
  3. 『令和答申が示す方向性を前提としながら、「教育DXに係る当面のKPI」のアウトカムである、①個別最適・協働的な学びの充実、②情報活用能力の向上、③学びの保障、④働き方改革への寄与の実現を目指し、そのためのハード面・ソフト面での課題の解決に資する環境整備を優先すべき』

 

昔と比べて、学ぶ内容は大きく変わらないとしても、学び方は大きく変わってきており、それは今後も進んでいくようです。ICT環境がまだなかった世代の人とこうして環境の充実が図られてきている世代の人との割合が、推移していく中で、社会はどのような変化を見せるのでしょうか。

[出典]
・文部科学省「次期ICT環境整備方針の在り方ワーキンググループ取りまとめについて(報告)
『次期ICT環境整備方針の在り方ワーキンググループ 取りまとめ』

〇編集部より
<石破首相になってから新しく設置された会議・本部>
10月1日に石破内閣が発足してから、新しく設置された会議や本部があります。

・自衛官の処遇・勤務環境の改善及び新たな生涯設計の確立に関する関係閣僚会議
令和6年10月9日 内閣総理大臣決裁
『一層厳しさを増す安全保障環境の中、我が国の平和と独立を守るため身をもって責務の完遂に努めている自衛官の処遇改善、勤務環境の改善、そして新たな生涯設計の確立等のための方策を取りまとめるため、自衛官の処遇・勤務環境の改善及び新たな生涯設計の確立に関する関係閣僚会議を設置する』

・新しい地方経済・生活環境創生本部
令和6年10月11日 閣議決定により設置。
『「地方こそ成長の主役」との発想に基づき、地方がそれぞれの特性に応じた発展を遂げることができるよう、日本経済成長の起爆剤としての大規模な地方創生策を講ずるため、内閣に、新しい地方経済・生活環境創生本部を設置する。』

自衛官の処遇・勤務環境の改善及び新たな生涯設計の確立に関する関係閣僚会議については、10月25日に第1回の会議が開催され、主な検討項目として以下を挙げた資料が、サイトに掲載されています。
1.処遇の改善
 ・任務や勤務環境の特殊性を踏まえた給与面の処遇の在り方
 ・自衛隊員として長年にわたり任務に精励した功績に相応しい叙勲等の在り方
2.生活勤務環境の改善
 ・若い世代のライフスタイルに見合った生活勤務環境の構築
3.新たな生涯設計の確立
 ・若年定年制における将来不安の払拭の観点から、自衛官としての知識・技能・経験を活かした再就職先の拡充
4.その他

今後も、新たに会議や本部が出現してきて、それらはどんな役割を果たすのでしょうか。また、これまでに存在している会議・本部の開催状況は、石破内閣になって変化が見られるのでしょうか。このうごきには要注目です。

[参考HP]
内閣官房 自衛官の処遇・勤務環境の改善及び新たな生涯設計の確立に関する関係閣僚会議
内閣官房 新しい地方経済・生活環境創生本部